家の温度コントロールには、エアコンや床暖房も重要ですが、家の向き、ひさし(軒)、窓の形状などもそれ以上に重要と言っても過言ではありません。今回はそんな日差しコントロールのお話です。
スペシアです。
最近は嫁ちゃんが忙しくてブログを書くことが無いのが残念なのですが、嫁ちゃんの決めたルールで食事中や子供の相手をしている最中は携帯を見ないと言うのがあります。
良いことなのですが、この間、悔しい事がありました。
家族、両親の総勢7名でガストで食事したのですが、その際の万超え支払いを終えてから携帯を見たら、食事している間に10%OFFクーポンのメールが届いていました(ノД`)
金額が金額なだけにちょっと勿体なかった。
今回は、最近南向きの吹き抜けは暑いから止めた方が良いんじゃないか~なんて話があるので、我が家の吹き抜けを紹介します。
先ず、南向きの吹き抜けが何故ダメなのかと言うと、陽が当って暑いから。
果たしてそうでしょうか。
上手く家を作ると、冬は暖かく、明るくなって良いのです。
電気代も得てして冬のが掛るので、どちらかと言えば冬に暖かい方が節約になりそうです。
ただ、i-Smartには床暖房がありますから、皆さん感覚的に夏が気になるのですよね。
吹き抜けの角度・状態
では、どれくらい陽が当たるのか。
先ず、どんな吹き抜けなのか。
吹き抜けはほぼ南向きです。
上は内覧会の写真。南側と西側です。これは3月の写真ですが、明るいです。
夏(と言っても9月ですが)の陽射しがどんな感じか、先ずは上の窓。
9/12 14:27の写真です。
軒があるので、殆ど陽は入って来ません。
下の掃出し窓がどうかと言いますと
9/7正午頃の写真です。
真夏は殆ど陽射しが入らない計算ですが、夏至が6/21ですので、流石にかなり日が傾いてきています。
出来たらオプションのロングひさしを採用して、もっと陽射しを遮ることをお勧めします。
聞いた話ですと、これは太陽光パネル1枚分につき2万円の費用が掛かるそうですので、設計士さんに確認してみて下さい。搭載量も増やすことが出来る上、下記の様な陽射しコントロールに重要な役割を担ってくれるはずです。
ただ、スペシアの場合、南北敷地一杯まで屋根を広げていますので、全く延長する余裕はありませんでした。
ちなみに我が家の場合、陽射しが入って来るのを防ぐのと、お隣からの視線を防ぐ意味で掃出しのハニカムシェードを普段は下しています。
そして西側です。
9/12 14:27の写真ですが、ちょっと部屋が西に向いてるせいか、未だ西日は殆ど入って来ません。1階にある窓は盛大に西日が入って来るのと、外からリビングが丸見えなので、殆どハニカムを閉めたままで、窓も開けません。
西側FIXの方はハニカムシェードもあまり下しません。
大体体感がどうかと言いますと、掃出し窓のハニカムを閉めているので、それほど暑さは気にならないのですが、まあ、窓が小さければもっと涼しいのは間違い無いでしょう。
庇(ひさし)による日差しのコントロール
以上が我が家の現状なのですが、日射による家の温度コントロールには次の3つがあるそうです。
①軒、庇を使った夏、冬の陽射しをコントロール
②袖壁によって西日を防ぐ
③落葉樹によって夏、冬の日差しコントロール
①については以前こちらで書きましたが、夏は日射角が80°付近、冬は日射角が30°付近であることから、これを庇を用いて夏は陽射しが入らないように、冬は陽射しが入るようにというものです。
夏
一応夏の日差しは入って来ない計算ですが、ぎりぎりです。ロング庇ならもっと余裕が出来そうです。
冬
冬は良い感じで陽射しが入って来ます。眩しいようならハニカムシェードを下します。
②については、南北は敷地ギリギリで建てているので、袖壁を作ることは出来ませんでした。
③については、外構も含めてこれから考えて行きますが、よくやられているグリーンカーテンも同じ考えです。
ひさし、袖壁のある家の向きと室温
ところで、無印良品が面白いデータを出してました。
庇と袖壁のある家を真南に向けたものと、東に30°向けたものと、西に30°向けたものの室温の上昇を比較しているのです。
皆さん、夏8月場合、これってどの家が一番暑いと思いますか?
これによるとなんと東向きに30°向けた家が一番暑いというデータ(黒い線)なのです。
グラフを見ると外気が33度付近の最高気温の場合、
- 東向きの家は最高気温約38度
- 南向きの家は最高気温約36度
- 西向きの家は最高気温約37.5度
となっている様です。
これは①の庇が効いていて、南に向いていると一番暑い日差しを庇が防いでくれるからです。
しかも、冬は太陽が低くなるので、逆に南向きの家が暖かくなります。
ただ、このサイトでは部屋が暖まるのにラグ(さすけさんも外気と室内温度上昇に2時間のズレがあるという事をデータ取りから分析されていましたが、外気の温度上昇と、室温の上昇にはズレ)があるので、東向きの家が一番温度上昇すると解説されています。
西向きの家は、西日を同じように午後浴び、しかも、日差しを浴びるのが涼しい午前中である東向きの家に対し、”外気温の高い”西向きの家のが条件が悪い。
私の分析では無印の実験の場合、掃出し窓の配置が南面の西寄りに配置されている為、東からの日射は浴び易いが、西からの日射は袖壁で防がれ易いことが要因であるように思います。
以上の様な理由から、掃出し窓の様な大きな窓は、家が西に向いている場合は西寄りに設けて西側に袖壁を、逆に東向きに建っている場合は、大きな窓は東寄りに設けて袖壁も東側に設けると良さそうです。
袖壁で遮られる部分があるので、
陽射し幅(日差しの量)A<Bとなり、左の家のが涼しい。
そして無印の報告では、冬は、南向きの家が他の2つよりも暖かいという結果になっています。説明は省きますが、これは当然でしょう。
結論
「十分な庇(ひさし)があり、南向きに開口部を持った家が夏も冬も日射コントロールが一番良い」
ということなるのです。
西日に対する窓
さて、西日は眩しかったりするので、出来るだけ防ぎたいですよね。
そんな時は窓枠の厚さを利用して陽射しを防ぐのが良いんじゃ無いかと思います。
我が家の西の壁には2連FIXがあって、西日が入ってくるのですが、かなり日が傾いた時にしか入って来ません。
これは、窓枠(壁)の厚みがあることから、斜めの陽射しが遮られるからです。
ちなみに写真の窓は30cm幅×2です。
壁の厚みを利用して、細い窓にすることで上手く西日を少なく出来ます。
↓窓を真上から見た断面。
壁の厚みが25cmもあるので、30cm幅の窓だと、FIX窓なら西日を防いでくれるんです。
これは東向きの窓にも言えることですね。
つまり「東西の窓は縦に細いFIX窓にすることで、庇で防げない日射を制限できる。」ということです。
これらは南向きに吹き抜けを設けた場合の対策になるのですが、必ずしも南側に設けるのが良いとは限りません。
設計士さんも北側に吹き抜けを設ける案をだされましたが、北側に設けると軟らかな日差しとなり、結構悪くないようです。
最後に吹き抜けが南向きだと、こんな風にお月見も出来ます。
先日の中秋の名月です。
暑く無い北向きに吹き抜けを作るのと、明るくて月も見えるけど、ちょっと暑いかもしれない南向きの吹き抜け、どっちが良いと思いましたか?
まとめ
- 家は南向きの窓が大きくても庇で暑さを防げる
- 庇は長くして日差しの侵入を防ごう(太陽光パネル搭載量も増えるよ)
- 東や西に向いた家は袖壁で日差しを防ごう
- 西向きの家が一番暑くなり易い
- 西面の窓はFIXで西日を防ごう
- 吹き抜けは北側でも良い
今回お伝えしたいことは以上になります。
ちょっと偉そうに書いてしまったので、間違っていたら恥ずかしいですが、、これから間取を決めて行かれる方の参考になると嬉しいです。
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